皆さんは知っていますか?サドベリースクールという学校のこと
サドベリースクールというのは、アメリカのボストン、サドベリー・バレー・スクールという学校に共感し、同じ理念を持って学校を運営している、世界中の学校をさしています。
どの学校も、このサドベリースクールに大きく共感し、その理念を受けて、同じ教育を各地域の子供たちに受けてほしいと運営しているのです。
日本にも独自の教育方針を持っている学校がありますし、海外から見て、日本の教育は自分たちの国の教育とはまた違う教育を持っていると感じていると思います。
それと同じように、海外の教育方針について、なるほど、こうした教育方針があるのかと感動することもあるはずです。
日本では考えられない教育現場
サドベリースクールを見学すると、これは学校なの?とびっくりされる方も多いと思います。
それくらい学校らしくないのです。
例えば授業がない、時間割がない、なんとテストも存在しない学校になります。
個性を何よりも重視している学校なので、生徒は、自分たちがしたいことを率先して行います。
子供たちの想像力は素晴らしく、自分が何に興味を持っているのかをよく理解し、その興味を持っていることについて、率先して自分たちでカリキュラムを組むように学ぶのです。
人は興味があること、本当にやりたいと感じないと身につかない、これは大人こそ、身をもって知っていると思います。
子供たちにつまらない授業を押し付けるのではなく、子供たちが率先し、自らの授業を作り出す、課題を持つということを大切にしている学校なのです。
卒業生は一流になっている?
でも授業がなく、決まりもない中で成長して、本当に学問が身についているの?と思う人もいると思います。
実際に、サドベリースクールに通い卒業した子供たちが今何をしているのかというと、マネジメント、また教育的な業種について活躍されている人もいますし、アートなどで名を上げている人もいるのです。
この学校を理解すると、教育って本当にどういうことなのか?子供の能力を伸ばすってどういうことなのか?と大人は頭をひねってしまうと思います。
一般的な学校とはまったく違う要素をたくさん持っているサドベリースクールは、日本から見ると、ちょっとこの学校を作り出すことは無理?と思う学校かもしれませんが、子供たちにとっては非常に魅力的な学校として目に映るのではないかと思えるのです。
先生と生徒の立場は同じ
サドベリースクールのもう一つの特徴として、先生と生徒の立場が同じ、対等という点になります。
学校でルールについて週1回開かれるスクールミーティングで決められていくのですが、ここで子供たちは民主的ということを理解するのです。
生徒も先生も一人、1票ずつ、票を持ち、学校の運営、ルール、また予算まで全員で決めていきます。
驚くことに新入生が入学許可を学校に出すという大切なことも、スクールミーティングによって学校のみんなが決めていくのです。
この学校で最も得られる能力は何かと考えてみると、やはりコミュニケーションスキルだとわかります。
日本の子供たちに最もかけている能力です。
今、ネットやSNSなどがあることで子供たちは言葉で相手にあってコミュニケーションをとるという能力を失いかけています。
しかしこの学校の子供たちは、相手と話し合いをとことん行い、その上で相手と自分がどう考えを分かち合っていけばいいのか、しっかり理解できるのです。
相手と対峙してみないと相手が自分のことをどう思い、もし嫌われているとしたら、どう解決していけばいいのか、その本音を理解することが難しくなります。
しかし、この学校はその対峙するということを、生徒同士以外、生徒、先生の間でも求めているという点が優れているのです。
驚くべきことにこの学校学年がありません
またこの学校の驚くべきこととして、学年がないという特徴があります。
年齢の学年がない、つまり「だいたい、学校にいるのは4歳から18歳くらい」という年齢層で、共に一緒に学ぶという特徴を持っているのです。
日本ではちょっと考えられないことですし、海外のほかの学校でも、ちょっと考えにくい学校になっています。
でもよく考えてみると、社会では企業等に色々な年齢層の人がいて、一緒に働くのです。
クラスの中に同じ年齢層の子しかいない、学校にはいくつからいくつまでの子しか否亥というのは、学校という特別な空間のみになります。
つまり、サドベリースクールのほうがより社会に近い形態を持っているということがわかります。